「一店逸品運動」とは、商店街や共同店舗のそれぞれのお店が、お客様に自信をもって、 オススメできる商品を積極的に展開していくのが、「一店逸品運動」です。

【目的】

 わが国における、中小小売業を取り巻く環境は、近年大きく変化しています。大型店の
出店が活発化したため、とりわけ、郊外における大規模商業集積の開発が進んだことに
より、全国各地で中心市街地の空洞化に陥っています。当然のことながら、地域の商店街の
衰退に歯止めがかからない状況にあります。
 一方、生活者のライフスタイルや買い物行動も、大きく変化しています。たとえば、
インターネットショッピングやテレビショッピングといった、新たな買い物行動が台頭して
います。こうした傾向は、高齢化や女性の社会進出の進展に伴って、ますます進行する
ものと思われます。
こうした環境変化の中にあって、地域の中小小売業には、個店の魅力づくりが求められ
ています。そして、個店の魅力づくりに欠かせないのが、品揃えの活性化です。「一店逸品
運動」は、中小小売業者が逸品という、ひとつの商品やひとつのサービスの開発・発掘を
通して、個店の品揃えを活性化させ、地域の商店街の各店が活性化する運動です。その
結果、地域の生活者は、商品選択の幅を広げることができるとともに、買い物の楽しさを
実感することができるようになります。
すなわち、「一店逸品運動」への取り組みによって、地域の中小小売業の品揃えがレベル
アップし、結果として、買い手である、生活者の消費生活が豊かになります。このように、
「一店逸品運動」は、個店の魅力づくりと豊かな生活の実現を可能とする、社会的な意義の
ある運動なのです。
現在、全国で「一店逸品運動」が展開されています。ところが、「一店逸品運動」は
スタートしたばかりの事業であり、先進事例も数少ないため、逸品の考え方や運動と
しての進め方については、手探りの状況にあります。
したがって、「一店逸品運動」の実施者間で情報交換するとともに、スキルアップを図る
べく、啓発普及活動が急務になっています。
「NPO法人 一店逸品運動協会」は、全国の中小小売業者に対して、「一店逸品運動」の
啓発及び普及を図る活動を積極的に行うことによって、個店の品揃えを活性化させ、地域の
中小小売業の発展に寄与するとともに、暮らしやすい豊かな地域社会づくりに貢献すること
を目的として活動します。